ゆっくりと進行していく恐怖・・・嗅覚障害の原因と治療法について

ゆっくりと進行していく恐怖・・・嗅覚障害の原因と治療法について

「臭い」とは、食べ物を美味しそうなもの、食べても安全なものと判別したり、人体に危険であるかもしれない気体を判別したりと、人生を豊かにし、危険を回避する大切な要素です。

 

そこで皆さまに質問ですが、もし嗅覚が無くなったら、臭いを感じる事が出来なかったら・・・どのように思いますか?

 

そんな事は考えたくもないと皆さまは答えるでしょう。

 

しかし、そんな過酷な状況を現実にする「嗅覚障害」は、意外とあなたの傍に潜んでいるのです。

 

今回は、そんな過酷な現実となる嗅覚障害についてお伝えします。

 

嗅覚障害の概要と原因

 

嗅覚障害とは、その名称の如く嗅覚に障害が現れ、臭いに対し鈍感になる、臭いが分からなくなる事を言います。

 

鼻の奥には物質が発する臭いを捉える細胞があるのですが、それが何らかの異常によりそのような障害が現れるのです。

 

嗅覚を障害する経緯は3つに分けられます。

 

一つ目が、鼻腔形態が湾曲したり鼻の外科的処置後の癒着、蓄膿症によるもの、粘膜に腫れが生じた為に起こる「呼吸性嗅覚障害」。

 

二つ目がウイルスにより嗅上皮が委縮したり、頭部打撲などで臭いを伝える為の嗅糸が断裂する事により起こる「抹消神経性嗅覚障害」。

 

三つ目が加齢や脳疾患(主に脳腫瘍)等で起こる「中枢神経性嗅覚障害」です。

 

時に、パーキンソン病やアルツハイマーから嗅覚障害が現れる事もあります。

 

なお、多くは「嗅覚障害を発症した原因」を治療又は排除する事で嗅覚は元に戻りますが、加齢であったり等一部改善困難、予後不良のものもあります。

 

嗅覚が無くなる事の弊害

 

「嗅覚障害」である以上、結局は臭いに対し鈍感又は効かなくなります。

 

それによりいくつかの・・・

 

いえ、多くの弊害が生まれます。

 

まず、臭いが分からなくなるという事は、自分の口に入れるものが危険か否かの判別が出来なくなるという事になります。

 

通常、腐った臭いが食べ物から発されれば、それが危険であるか否かは即判別出来ます。

 

視覚で腐っているかを判別出来れば問題ありませんが、見た目がそのままで実は腐敗している場合・・・

 

嗅覚障害患者にはお手上げになるのです。

 

味覚があるので口に入れれば判別出来ると思われるでしょうが、嗅覚が無い場合は概ね味覚も弱っている場合が多く、どうしようもないのです。

 

さらに、「ガス漏れに気付かない」「焦げた鍋に気付かない」「有毒ガスに気付かない」など、その弊害はとてつもなく大きく、その後の生活に大いに支障が現れてしまいます。

 

治療について

 

治療に関しては前述したとおり、嗅覚障害を発症した原因を治療又は排除する事で嗅覚は元に戻ります。

 

ですが、加齢によるものに関しては経年により機能が劣化した為であり、改善は非常に難しいと言えます。

 

さらに、頭部打撲等により嗅糸が断裂した場合は難治性と診断され、予後は非常に悪くなります。

 

他は根絶治療により概ね改善されますが、一定の期間が必要となります。

 

嗅覚障害の治療の基本は、ステロイドによる点鼻によるものが主なものとなります。

 

経口のステロイドもありますが、副作用が強く服用には細心の注意を払わなければなりません。

 

ただ直接死に結び付く疾患ではなく、医師によっては完治に至らないまま経過観察となる事も多い為、あなたの意思をしっかりと伝えておかなければならないでしょう。

 

まとめ

 

毎日の楽しみである、食事の臭いが分からなくなるなど絶望的です。

 

たしかに死に直結しないのかもしれませんが、臭いが全く分からないという状況など、その人によっては死と同義になるかもしれません。


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